[Q&A] トリナ・ソーラー製 Vertex分散型モジュールについて
2021.04.18

分散型モジュール市場は、今年に入ってから急速に拡大しています。トリナ・ソーラーの210mm Vertex(バーテックス)分散型太陽電池モジュールには、力強い供給性と販売力があります。多くのお客様が210mm Vertex 太陽電池モジュールの価値を理解され、自信をもってトリナ・ソーラーの210mm Vertex 太陽電池モジュールを選ばれています。今後ともお客様により良いサービスを提供し続けていくために、お客様から寄せられる疑問とそれに対する詳細な回答をいくつかご紹介いたします。

1. モジュール選定について

Q:      分散型発電市場用途にお勧めのVertexのモデルはどれですか?

A:      400W、500W、550W、600W、670WシリーズのVertexシリーズは、210mm Vertexのテクノロジープラットフォームを基に開発されました。Vertex 500WシリーズとVertex 400Wシリーズは、分散型発電市場用途を前提に設計されたモジュールです。後者はVertex Sと呼ばれ、「小型で高出力」が特徴となっています。Vertex S 400Wモジュールには、シルバー・フレーム、ブラック・フレーム、そしてオールブラックの3種類があります。またVertex 500Wには、片面ガラスモジュールと両面発電型の両面ガラスモジュールの2種類があります。

 

Vertex S モジュール                       Vertex 500W モジュール

 

2. パフォーマンスとパラメーターについて

Q:      210mm Vertex 400W/500Wモジュールシリーズのサイズ、重量、効率の具体的な数値はどれぐらいでしょうか

A:        以下の表は、トリナ・ソーラーの210mm Vertex 400W/500Wモジュールの具体的な性能やパラメータを、従来の166mmモジュールと比較したものです。

           210mm Vertexがより高効率であることは明らかです。またモジュール電流特性に於いても、汎用パワーコンディショナーに対応しています。

 

 

3.   変換効率について

Q:      なぜ210mm Vertexモジュールは従来の166mm モジュールよりも変換効率がいい のですか?

A:      P型PERCセルの電流効率は、基本的に同じです。従来の166mmモジュールは角の丸い単結晶セルを使用していましたが、トリナ・ソーラーの210mmモジュールは高密度セル配線技術を用いた角型単結晶セルを使用しています。また、セル間の隙間が狭くなっています。この2つの効果により、166mmモジュールよりも同じ面積でより高い発電量を得ることができ、モジュールの変換効率を高めることができます。

4.   大型商品について

Q:      210mmの大型ウェハを搭載するということは、必然的にモジュールサイズも大きくなりますか?

A:      そんなことはありません。シリコンウェハの大きさは、モジュールのサイズや電流の大きさに比例するわけではありません。分散型発電用途に対応できるよう、トリナ・ソーラーは210mm Vertex 400W/500Wシリーズを開発しました。この2つのシリーズは高密度セル配線などの先端技術を搭載する事により、210mm Vertex モジュールは、従来の166-60セル (375W) および166-72セル (455W) モジュールと同等のサイズでありながら、より高い出力を実現しています。Vertex 400W /500Wは、モジュールのサイズ、重量、効率のバランスに優れており、現場での施工性も考慮した設計をしました。

 

5.   高電流化について

Q:      Vertex 400W/500Wシリーズは、電流モジュールですか?また、従来パワーコンディショナにも対応できますか?

A:      いいえ、電流モジュールではありません!トリナ・ソーラーでは、210mmのセルを3つに分割する1/3カットデザインを採用し、最大出力時の電流を効果的に低減させています。また、400Wと500Wは高電流モジュールではないことが実際のデータで証明されています。2つのモジュールの電流特性の詳細は、以下の表の通りです。

上の表からも明らかなように、210mm Vertex 400W/500Wシリーズのモジュールは、いずれも汎用パワーコンディショナの最大入力電流値よりもはるかに小さい電流であることがわかります。したがって、太陽光発電所のシステム設計時にパワーコンディショナ選定する際には、適応性や互換性を心配する必要はなく、アップグレードや改造の必要もありません。つまり、一般的な汎用パワーコンディショナの使用が可能です。

 

6.   物流と保管について

Q:      従来の166mmモジュールと比較して、Vertex 400W/500Wシリーズの210mm モジュールは、物流や保管コストの削減につながりますか?

A:        以下の表は、210mm Vertex 400/500Wシリーズのモジュールと従来の166mmモジュールの物流を比較したものです。これによると、210mm Vertexモジュールの物流・保管コストが大幅に削減されていることがわかります。その結果、設置業者や販売業者は搬送・保管コストの大幅な削減を実現することができ、クレーンのレンタルや地上から屋根への運搬コストを大幅に削減できるほか、時間の節約や生産性の向上にもつながります。

 

7.   機械的強度について

Q:      Vertex Sモジュールには30mmのフレームが使われていますが、荷重性能に問題はないのでしょうか?30mmフレームは、35mmフレームよりも機械的強度が低くないですか?

A:     モジュールの機械的強度は、主に材料とフレームの設計に依存しており、必ずしも30mmフレームの機械的荷重性能が35mmフレームのよりも低いとは限りません。フレームの厚みを増やして断面積を広げることで荷重を分散させ、さらに高強度の材料を採用した最適設計に依り、Vertex Sモジュールでは30mmフレームの採用が実現しました。その結果、モジュールの機械的強度を大幅に向上させる事ができました。Vertex Sモジュールの表面の最大荷重は6000 Pa、裏面の最大荷重は4000 Paに達し、従来のモジュールで必要とされる表面5400 Pa、裏面2400 Paよりもはるかに高い値を実現しています。

 

8.   架台との互換性について

Q: 210mm Vertex 400W/500Wモジュールシリーズの架台設置は大変ですか?500Wシリーズのモジュールには、背面レール3本とクランプ6個が必要ですか?

A:        2つのモジュールの優れた機械的強度は先に述べたとおりですが、基本的には従来のモジュールと同様ですので、設置のしやすさに違いはありません。非常に簡単に取り付けることができます。そのため、4点長辺取付方式や4点短辺取付方式などの特殊な取付方法を採用するとより大きな耐荷重性能を実現することができ、取付方法のバリエーションが増えてさらに便利になると考えます。一連の取り付け方法は、トリナ・ソーラーの開発部門で評価済みで、「施工マニュアル」に記載されている通り、より柔軟な設計も可能です。依って一般的には、500Wシリーズのモジュールには背面レール3本とクランプ6個を使用する必要はありません。ただし、設置場所の気象条件に応じて、モジュールの耐荷重性確保のために追加クランプが必要となる場合があります。

 

9.   BOSコストの優位性について

Q:      210mm Vertex 400W/500Wシリーズには、従来の166モジュールと比較すると、 BOS(周辺機器)コスト面でどのような優位性がありますか?

A:    分散型太陽光発電が補助金無しの普及期に入りつつあるいま、同じ利益を確保するためには、より低いBOSコストとより高い発電量が求められています。210mm Vertex 400W/500Wシリーズのモジュールは、従来の166mmモジュールに比べてモジュール変換効率が向上しているため、同一サイズでモジュール出力を25~50W大幅に向上させることができ、同じ屋根面積でより高い設置容量を実現することができます。設置容量の増加は、追尾式架台、ケーブル、系統連系型キャビネット(ボックス)、設置用部材などの1ワットあたりのコストを大幅に削減し、BOSコストの低減につながります。多くの設備設計事務所や施工業者の実例に基づく試算によると、210mm VertexモジュールがもたらすBOSコストの削減効果は、1ワットあたり1米セント以上になるそうです。

 

10.   Vertexモジュールの価値・優位性

Q:      210mm Vertex 400W/500W シリーズの価値を総括するとどうなりますか?

A:      価値・優位性は以下のようにまとめることができます。

  • 小型、高出力: 同サイズのモジュールと比較すると、30〜60Wの大幅な出力アップが可能です。
  • 設置容量・発電量増加: 同じ屋根上面積で、より高い設置容量と発電量増化の実現ができます。
  • 低コスト、高リターン: より低いシステムコストで、より高いプロジェクトリターンが期待できます。
  • 先端技術: トリナ・ソーラーのVertexテクノロジープラットフォームに依り、業界を率いる多くの標準化技術の開発が進んでいます。