2017年度の太陽光買取価格は10kW以上の非住宅用が21円/kWh

2016年12月に開催された経済産業省の調達価格等算定委員会で、2017年度の再生可能エネルギーの買取価格などの委員長案が示された。2017年1月末に正式決定する予定。

委員長案によると太陽光は10kW未満の住宅用が28円/kWh(出力制御対応機器設置義務なし)と30円/kWh(同義務あり)、10kW以上の非住宅用は21円/kWh。2MW以上は入札によって買取価格が決まる。買取期間はこれまで通り、住宅用が10年で非住宅用が20年(図1)。

図1 住宅太陽光(10kW未満)の2017年度の買取価格・委員長案
図1 住宅太陽光(10kW未満)の2017年度の買取価格・委員長案(出所:経済産業省)

住宅用に関しては、2017年度以降の3年度分の買取価格を決めた。出力制御対応機器設置の義務がない場合、2017年度28円/kWh、2018年度26円/kWh、2019年度24円/kWh、同設置義務のある場合は、それぞれ2円上乗せする。

非住宅用については、2016年度の24円/kWhから21円/kWhに下がった。算定の前提なる費用と設備利用率が、システム費用が25.1万円/kWから24.4万円/kWに下がった一方、設備利用率は14%から15.1%に上がったことなどが見直しの根拠となった(図2)。

図2 非住宅太陽光(10kW以上)の2017年度の買取価格・委員長案
図2 非住宅太陽光(10kW以上)の2017年度の買取価格・委員長案(出所:経済産業省)

2MW以上の入札に関しては、固定価格買取制度(FIT)の改正法では、対象を「10kW以上の太陽光」としたものの、2017年度と2018年度を試行的期間と位置づけ、2MW以上の特別高圧連系案件を対象とし、試行期間中に最大1.5GWを入札量に設定した。

具体的には、初年度に1回、次年度に2回入札を実施する。初年度の入札量は0.5GW(500MW)を割り当て、入札上限価格は2017度の非住宅太陽光と同じ21円/kWhとする。次年度以降の入札量と上限価格については、2017年度の実績を検証して調達価格等算定委員会の場での議論を経て決めることになった。


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