ZEH+は外皮強化とEV充電設備
- 19/01/18
- 個人のお客様・施工店様お役立ち情報,太陽光発電関連ニュース・市場動向
環境共創イニシアチブ(SII)は2018年11月28日に東京で開催された「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 調査発表会2018」で、2018年度の戸建て住宅におけるZEH補助事業の申請状況を公開した。SIIは、環境省による補助事業のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業と、経済産業省による補助事業のZEH+(ゼッチ・プラス)実証事業、戸建分譲ZEH実証事業を執行している。
2018年度のSIIの補助事業件数は計9172件。内訳は、ZEH支援事業7100件、ZEH+実証事業1956件、戸建分譲ZEH実証事業116件。補助事業ごとのZEH、Nearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)、ZEH Oriented(ゼッチ・オリエンテッド)の内訳は下表の通り。全体の約96%がZEHを実現している。
年度別事業件数の推移(2012~2018年度)(資料:環境共創イニシアチブ)
補助事業ごとのZEH、Nearly ZEH、ZEH Orientedの分布(資料:環境共創イニシアチブ)
Nearly ZEHは、再生可能エネルギーを加えた設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量から75%以上100%未満の削減となる(ZEHは100%以上削減)。その他の要件はZEHと同じ。ZEH Orientedもその他の要件はZEHと同じだが、再生可能エネルギーは加味しなくていい。
ZEH+はZEHに比べ、設備のより効率的な運用などによって太陽光発電など再エネの自家消費の拡大を目指したZEHのこと。
各補助事業の太陽光発電システムの容量の平均値は、ZEH支援事業は6.5kW(最小値2.2kW、最大値29.2kW)、ZEH+実証事業は6.9kW(最小値2.8kW、最大値20.8kW)、戸建分譲ZEH実証事業は5.3kW(最小値3.4kW、最大値9.5kW)だった。
2018年度の各ZEH補助事業の太陽光発電システムなどの再生可能エネルギー・システムの容量(資料:環境共創イニシアチブ)
ZEH+実証事業は、ZEHの定義を満たすことに加え、25%以上の一次エネルギー消費量削減の実現と、(1)外皮性能のさらなる強化、(2)高度エネルギーマネジメントの導入、(3)電気自動車(EV)を活用した充電設備の導入、の3つの選択要件のうち2つ以上を採択することが要件となる。交付決定した事業者の1~3の選択要件の組み合わせは、82.8%が「外皮性能のさらなる強化」+「電気自動車を活用した充電設備の導入」を選んだ。
ZEH+実証事業の選択要件の組み合わせ(資料:環境共創イニシアチブ)
戸建分譲住宅ZEH実証事業の交付決定者事業者は11社だった。
2018年度の戸建分譲ZEH実証事業の交付決定事業者一覧(資料:環境共創イニシアチブ)
SIIの調査報告は、SIIのホームページからダウンロードできる。
(日経 xTECH「省エネNext」公開のウェブ記事を転載)
環境にやさしく世界のどこでも利用しやすい太陽光を使って発電する。研究・開発力で世界をリードする太陽光発電企業のトリナ・ソーラーは、高品質・高効率、付加価値の高い太陽電池パネルとソリューションをより多くの人々が利用できる世界の実現に努めています。